あらすじ

三十六歳の経理担当者・柳瀬誠は、決算帰りの事故で命を落とし、異世界の役所「王立暦務院」に若い姿で転生する。目を覚ました先で渡されたのは剣ではなく帳簿。任された仕事は、人々に毎晩配られる〈明日〉の在庫を数え、世界の暦を正しく進めることだった。 初仕事は、月末締めの帳簿に残った「差引残高、一」の差異調査。そこへ、二十一年前に廃村となったはずの村から、最後の朝焼けを瓶に詰めた娘が駆け込んでくる。公簿に存在しないため、夜が明けなくなった村。救うには一日だけ時間を動かし、その日のうちに全住民の存在を証明しなければならない。 そして差異の正体――倉庫のどこにもなかった唯一の〈明日〉には、前世の誠自身の名前と、果たせなかった約束が記されていた。それを使えば、前世の記憶はすべて失われる。それでも誠は、誰かの明日を数字の外へ置き去りにしないため、最後の棚卸しを始める。

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小説を読もう2026/09/03
  • 現在の作品異世界転生したら、勇者ではなく「明日の棚卸し係」でした ~帳簿に載らない村に、余った一日を届けます~