あらすじ
かつて、人間は自分たちを愛してくれた神々を殺した。
そして現在――人類は、神の死体の上で暮らしている。
山脈は神の骨。
大地は神の肉。
地下から掘り出される神の血は、帝国を動かす燃料となり、地中に残された神経は『魔法』として利用されている。
さらには腐敗した神の肉から、魔物まで生まれる始末。
そんな、とんでもない世界で暮らす十六歳の少年冒険者ガイアには、誰にも言えない秘密があった。
彼の胸の中には――失われたはずの『神の心臓』が宿っている。
帝国に知られれば、最高の燃料として解体される。
教会に知られれば、生ける神として祭り上げられる。
神を憎む者たちに知られれば、命を狙われるかもしれない。
世界の命運を左右しかねない、とんでもない力。
しかし当のガイアが今、一番気にしていることは――。
「腹減った……!」
世界の命運?
神の復活?
そんなものより、まずは今日の飯である。
物干し竿を武器に幼馴染を助け、魔物を倒し、昼飯代を稼ぐために今日も働く。
これは、神の心臓を宿しながらも神になる気なんてさらさらない少年ガイアが、神の亡骸でできた世界を自由気ままに生きていく、明るくちょっぴり不思議な冒険ファンタジー。