あらすじ
久世久良羅、二十三歳。ホームセンターで働く、ごく普通の女性。
しかし彼女には、誰にも言えない前世の記憶がある。
侯爵令嬢クララ・フォン・アイヒベルクとして、宮廷で暮らした記憶だ。
そんな久良羅が参加することになったのは、中世ヨーロッパを再現する歴史イベント。そこで彼女は、宴席の作法、料理、衣装、舞踏、紋章――前世では当たり前だった知識を、思いがけず発揮してしまう。
「久世さん、君はいったい何者なんだ?」
彼女の才能に気づいたのは、イベントを取り仕切る料理人だけではなかった。
衣装・服飾復元に情熱を注ぐ男。剣を手に歴史的西洋武術を追究する男。そして、イベントを主催する名家に連なる男――。
前世では侯爵令嬢として家のために生き、恋を選ぶことなどできなかったクララ。
けれど現代の久良羅には、もう一度、人生を選ぶ自由がある。
異世界の記憶を持つ侯爵令嬢が、現代日本で自分の居場所と恋を見つけていく、転生ロマンス。