あらすじ
世界の水辺には、まだ誰も知らない魚がいる。
誰も見たことのない魚。
存在だけが語られる怪魚。
生態のほとんどが分かっていない巨大魚。
そして、地図の先に残された未知の水域。
それらを求め、世界中の川や湖へ向かう者たちがいる。
未知の魚を探し、観察し、生態を読み、ときに釣り上げ、その存在を確かめる冒険家――探釣師。
湖水地方ブルーリーチで育った若き探釣師、ルカ・スケイルもその一人だった。
ある日、ルカのもとを国際探釣機構の生態記録局から来た少年フィン・テイルが訪れる。
彼が持ってきたのは、透明な湧水群〈クリア・スプリングス〉で撮影された奇妙な映像だった。
魚の姿は映っていない。
それなのに、小魚の群れだけが何かを避けるように不自然に動いている。
「何かいる」
その小さな違和感を追った先で、ルカはまだ誰も確かめたことのない魚の姿へ近づいていく。
透明な湧水、雷鳴轟く湖、天へ続く大瀑布、霧に閉ざされた水域、星空のように輝く地底湖――。
これは、まだ誰も知らない魚を求めて、世界の水辺を旅する探釣師たちの冒険活劇。