あらすじ
職場のストレスから激しい動悸と吐き気に襲われ、休職に追い込まれた「私」。
対面の診断書を求める焦りの中、藁にもすがる思いで辿り着いたのは、ネットの深層にひっそりと存在する怪しげな病院——『神条怪異外来自然心療内科』だった。
消毒液と焦げた線香、そして腐敗臭が充満する診察室。
白衣を着た無感情な医師・神条は、問診もそこそこにカルテへ赤黒いインクを走らせ、温度のない声で言い放つ。
「これは明確に呪いの初期症状ですね」
正気を疑う私に対し、神条は古びた和紙の文献を開き、冷酷に告げる。
すべての原因は半年前、実家の物置で仲間たちと紐を解いてしまった「あの古い木箱」にあるのだと。
耳の奥で鳴り響く、濡れた布を擦りつけるような「ネチャリ」という気味の悪い音。
それは村落ひとつを全滅させる広域伝染型怨呪の兆候であり、自分がその「初期暴露者」なのだと——。
「なぜ、あなた一人が生き残っている?」
神条の問いと同時に届く、かつて共に箱を開けた同級生の不可解なショック死の知らせ。
しかし、恐怖に震える私の脳裏に、不可解な違和感が渦巻き始める。
あの日、物置の鍵を開けたのは誰だったか?
真っ先に箱を開けたのは、本当に死んだ彼だったのか?
一重の謎が暴かれるたび、あなたの認識は激しく揺さぶられる。
【適応障害】か【呪い】か、それとも——。
「第1話」から張り巡らされた伏線が加速する、狂気と驚愕の怪異ミステリー・ホラー!