あらすじ
何世紀にもわたり争い続けてきた、朱雀・白虎・青龍・玄武の四国。
長き戦乱を終わらせるため、四国は「統治者の直系の姫一人」と「三種の神器のうち二つ」を互いに預け合い、四年間の不可侵を約束する条約を結んだ。
朱雀皇国から人質として送り出されたのは、第一皇女・鳳院明羽、十五歳。
ただ黙っていれば天下随一と称されるほどの美貌を持つ一方、中身は重度の絵巻物好き。さらに幼い頃、密かに三つの神器へ触れたことで、鳥との会話、並外れた視力、傷を癒す力という三つの異能を得ていた。
一年目の人質先は、軍事大国・帝政白虎。
そこで明羽が出会ったのは、残忍で荒々しく、人の命を軽く見る皇太子・白牙景虎だった。
価値観のまるで異なる二人の出会いを皮切りに、明羽は一年ごとに人質先を変えながら、これまで敵だった国々で暮らしていくことになる。
そして行く先々で、なぜか各国の貴公子たちの心をかき乱していく明羽。
ただし当の本人は――恋よりも、各国の絵巻物の方が気になるようで。