あらすじ
事である藤川は、アパートの一室で張り込みを続けていた。
決まった時刻に決まった場所で「その行為をする人物」。
ホワイトボードに描かれた相関図には、三人の容疑者の写真が貼られていた。
一人目はエリート銀行員である立浪亮司、四十三歳。一見して経済的も容姿にも恵まれているイケメンともおぼしき彼の裏の顔。それはコンビニで何食わぬ顔でエロ本を買っていたことだった。しかも、それはただの買い方ではなかった。
二人目の容疑者は、藤堂太一郎 四十五歳。職業はライトノベル作家。今、主流になりつつある『異世界転生系』の小説を描く。しかし、その内容は他とは明らかに一線を画したもので極めて前衛的なものだった。そこから刑事である藤川は彼の特異性を感じ取る。
三人目の容疑者は、矢作健太。十歳。おとめ座。一見してどこにでもいる丸坊主頭の子供だが、彼にはそのイメージを百八十度覆すほどの驚愕すべき素質があった。
藤川は確信していた。
この中に、犯人は必ずいると。
男達の様々な思惑とスリルが激しくぶつかり交錯し合うサスペンスストーリー。