あらすじ
一九八六年夏
中学二年生だった俺には、毎朝、ばあちゃんの家へ牛乳を届ける日課があった。
けれど、ある朝、何となく話をしたくなくて、牛乳だけ置いて帰った。
その三日後、ばあちゃんは亡くなった。
それから四年後。
高校二年生になった俺は、何日も下がらない熱に苦しんだ
そしてある夜、不思議な夢を見る。
黄色と白の花が咲く花畑。
その向こうには川が流れていた。
そして、そこにいたのは――四年前に亡くなったばあちゃんだった。
ばあちゃんは静かに言った。
「お前は帰りなさい」
あの夢はいったい何だったのか。
ただの夢だったのか。
それとも――。
あれから四十年経った今、俺はあの日のことを思い返す。