あらすじ

文化年間、雪深い越後。瞽女の澄乃は、行方知れずの者のために膳と履物を置く「空座(からざ)」を目にする。師の小萩が禁じられた留め唄を歌い、沈黙の間に誰かが失踪者の名を呼ぶと、終えられなかった役と最後の記憶が呼び手へ宿った。遺骸も罪の証も見つかる一方、呼び手は不在者の約束と仕事を優先し、周囲もその者を失踪者の代わりとして扱い始める。妹を捜す荷駄稼ぎの惣吉と雪の村々を巡るうち、澄乃は、消えた者の多くが村から「いなくなってよい」と選ばれていたことを知る。名を呼ぶこと、役を継ぐこと、共同体の沈黙を描く雪国民俗怪異譚。

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エブリスタ
エブリスタ2026/09/01
  • 現在の作品空座の留め唄