あらすじ
悪の組織《深淵教団グラ・エレボス》によって生み出された、悪の星彩姫――エクリプス・ノワール。
人類の希望たる星彩姫を模倣して造られた彼女に求められるのは、深淵の尖兵として光を打ち砕き、世界に絶望を振りまくこと。
だが、肝心の本人にそんなつもりはまるでなかった。
星彩姫は殺したくない。
穢獣を助ける気もない。
できることなら悪の組織なんて今すぐ辞めたい。
しかし首には、命令違反ひとつで死に至る《深淵の呪縛》。
逃げることも、正直に寝返ることもできないノワールは、生き延びるために一つの方法を選んだ。
――誰よりも邪悪な悪の星彩姫を、演じること。
「ふふ。希望など、この私が深淵へ沈めてさしあげますわ」
内心では冷や汗を流しながら悪役台詞を並べ、星彩姫を圧倒しては何とか殺さず、もっともらしい理由をつけて組織を欺く日々。
だが戦うたびに悪名は高まり、世間からは人類の敵として恐れられ、ついには後戻りできないほどの大悪党扱いに。
それでもノワールが望むものは、ただ一つ。
いつかこの首輪を外し、組織を抜け出すこと。
これは、人類最悪の魔法少女として名を馳せてしまった少女が、内なる穢魔と共に悪の組織を欺きながら、どうにかこうにか“光堕ち”を目指す物語。