あらすじ
ルクシア王国の改革を終えた二代目悪役令嬢リディアは、母セレスティア、妹アリシアたちとともに、海の向こうの島国アステリアへ向かう。
病に倒れた国王に代わり、本来なら第一王女エレノーラが王位を継ぐはずだった。
しかし国王の弟ガルシア大公は、エレノーラを「王家の血を引かない偽物」と断定。彼女を修道院へ監禁し、第二王女カミラを自分の息子ディオンと結婚させ、王国を乗っ取ろうとしていた。
しかも大公は国王の薬を管理し、逆らえば治療をやめると王女たちを脅していた。
貴族議会から調査を依頼されたリディアは、監禁されていたエレノーラと面会する。そこで、亡き王妃から受け継がれた謎の銀の鍵を手がかりに、海辺の古城へ隠された王家の記録庫を発見した。
記録庫に残されていたのは、エレノーラが王妃の実子であることを証明する出生記録。
さらに、王宮改築費の横領を示す帳簿と、国王へ毒を盛るよう命じたガルシア大公の手紙まで見つかる。
証拠を奪おうと襲撃を仕掛けるディオン。
王女たちを脅し、兵士の家族を人質に取るガルシア大公。
だが、二人は追い詰められると互いに罪を押しつけ、その場で自ら悪事を認めてしまう。
「偽物の王女を追放なさる前に、本物の国璽と帳簿をご確認くださいませ」
第一王女の出生の真実。
水増しされた王宮改築費。
国王毒殺未遂。
国民から奪われた百三万金貨。
すべての証拠をそろえたリディアは、母セレスティアとともに、王位を奪おうとした大公親子へ容赦のない断罪と請求書を突きつける。
これは、偽物と呼ばれた王女が名誉と王位を取り戻し、二代の悪役令嬢が血筋と権力を利用する者たちの陰謀を打ち砕く物語。
そして、一人の英雄に頼らなくても理不尽へ立ち向かえる仕組みが、国境を越えて受け継がれていく物語である。