あらすじ

言えなかった言葉が、ある。 「ありがとう」も。 「ごめんね」も。 「好きだった」も。 口にすれば、たった数文字。 それなのに、なぜか喉の奥で止まってしまう。 タイミングを逃して。 照れくささに負けて。 あるいは、もう二度と、渡す相手がいなくなって。 それでも、想いは消えない。 誰かがふと立ち止まってくれた、ほんの三十秒。 毎朝、当たり前のように差し出された弁当箱。 背中合わせのまま交わした、たったひとつの約束。 そのひとつひとつは、きっと小さすぎて、 本人でさえ気づかないまま、通り過ぎていく。 けれど、時間が経ってから振り返ると分かる。 あの一言が、あの沈黙が、あの手のぬくもりが。 確かに、誰かの人生を変えていたのだと。 これは、そんな物語たちです。 伝えられた言葉も。 伝えられなかった言葉も。 どちらも、等しく誰かの心に残っていく。 あなたにも、ひとつくらいあるかもしれません。 まだ、ちゃんと伝えられていない言葉が。 それでも、ちゃんと伝えたい。 その想いを胸に、どうぞ、ページをめくってみてください。 物語は、これからも少しずつ増えていきます。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
小説を読もう
小説を読もう2026/09/01
  • 現在の作品それでも、ちゃんと伝えたい ―心があたたまる短編集―