あらすじ
高級なものには魂が宿る――。
そう信じていた男が目を覚ますと、水深50メートルの海の中だった。
手もない。足もない。身体は赤い。
どうやら彼は、キンメダイでもキントキダイでもない、チカメキントキという魚に転生してしまったらしい。
労働もない。税金もない。確定申告もない。
ついに完全なる自由を手に入れた――はずだった。
そんな彼のもとへ、ある日、海面から大量の「福音(オキアミ)」が降り注ぐ。
そしてその先に待っていたのは、海上レクサスに乗った謎の教祖。
「魚にも魂がある。魚はすべて信者である」
これは一匹のチカメキントキが、信仰と食物連鎖の狭間で生き抜く物語。
なお、教祖は魚を食う。