あらすじ

余命二時間の坑夫に、王立医療院外科部長ダリオ・ヴェルクが差し出したのは、人間の肺ではなく――竜の肺だった。 「治療不能」と切り捨てられた患者百人分の死亡認定に、ダリオは署名しなかった。禁じられたはずの魔物移植で目の前の一人を救い、地位も免許も失って医療院を追われる。 それでもダリオは止まらない。人間のまま死ぬか、人間ではない身体で生きるか——その選択を、本人自身に委ねる医療を掲げて。廃坑に集まった患者たちと共に、異形の診療所を築きはじめる。 だが正義を振りかざす者は敵だけではない。元妻でもある医療院長、彼の技術を追い越そうとする後継者、国家の秩序を背負う衛生卿、人間を憎む高知性の魔物――誰もが自分なりの「正しさ」を持って立ちはだかる。 全面的に正しい救世主にはなれないまま、ダリオは今日も手術台に立つ。人間をやめてでも生きたい者たちのために。

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小説を読もう2026/09/01
  • 現在の作品その手術、人間をやめることになりますが ~追放された天才外科医は、魔物の臓器で見捨てられた患者を救う~