あらすじ

「お前の読んだ予言石は全て偽りだ!」 婚約披露の大典で、王太子ジェラルドから突然の婚約破棄を告げられた石読み令嬢セレスティア。彼女の予言石はいつも不吉な『深海色』——国に災いを呼ぶ呪われた石だと断じられ、寵姫ミレーヌの輝く黄金の石こそが真の聖女の証だとされた。 しかし、セレスティアには前世の記憶があった。現代日本で深海の鉱物を調べる海洋調査研究員だった彼女は、一目で気づいていたのだ。この石の正体が『含水結晶』であり、黄金に輝く石ほど水が抜けて劣化した——割れる寸前の石だということに。 つまり、この国の吉凶判定は、初代聖女の頃から丸ごと逆に伝わっていた。 「そうですか。では、この石はあなた方に差し上げます」 静かに神殿を去ったセレスティアは、辺境の港町で追放された者たちと共に新たな居場所を築いていく。そこへ現れたのは、かつて彼女が無実を証明した『冷酷無比の氷の騎士』ヴィルヘルム。子猫を拾って涙ぐむ不器用な男との出会いが、彼女の物語を静かに動かし始める。 やがて黄金の石が砕けるとき、国はようやく気づくだろう。凶兆と切り捨てた深海色こそが、唯一の光だったのだと。 前世の知識で真実を見抜いた令嬢が贈る、静かで痛快な逆転劇。婚約破棄、謹んでお返しします。

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小説を読もう2026/09/01
  • 現在の作品「その石は不吉な深海色だ」と婚約破棄された石読み令嬢ですが、実は前世の分光分析で真実に気づいていました~婚約破棄、謹んでお返しします~