あらすじ
「申し訳ないが、おまえを今日で解雇する。」
身に覚えのない疑いで侯爵家の不興を買い、生まれ育った屋敷を追われたメイド、シエル。
屋敷の人間に惜しまれながらも新しい職を探すが、男を誘惑したという噂が広がり、雇ってくれる家は見つからない。
最後の望みをかけて北の辺境へ向かった彼女は、使用人を募集する領主の屋敷を訪ねる。
「ご領主に、お取り次ぎ頂きたいのですが」
「……領主は俺ですが」
現れたのは、赤毛の童顔騎士。
荒れ果てた屋敷で食事を共にした二人は、なりゆきから共同生活を始める。
有能なメイドと、生活力皆無の没落騎士。
雇用関係以上、恋人未満。生真面目な2人がおりなす「再出発」の物語が、ゆっくりと始まる。