あらすじ
真田輝と天鬼空は、幼い頃から共に過ごしてきた幼馴染み。
互いに強く想い合いながらも、その気持ちを言葉にはできずにいた。
そんな二人の日常は、親しい友人・山仲亮の突然の死によって壊れる。
亮の死を追う中で、輝は初めて知る。
空の本当の家名――「天鬼」。
彼女は、人知れず霊や鬼と戦い続けてきた「滅霊士」の一族だった。
そして輝自身にも、死者の魂をその手で掴み、記憶や痛みに触れる力が眠っていた。
霊を斬る剣を持つ空。
魂を掴む手を持つ輝。
二人は、悪霊や鬼、そして天鬼家に受け継がれてきた因縁へと巻き込まれていく。
やがて明らかになるのは、天鬼家に残された一つの呪い。
誰かへの想いを口にした時、その者から感情を奪う呪いだった。
空を失いたくない輝。
受け継いだ運命を、自らの手で変えようとする空。
そして死んだはずの亮の魂もまた、二人の物語から消えてはいなかった。
魂を滅するのか。
それとも、帰すのか。
想うことさえ呪われた世界で、それでも誰かを想う者たちの青春伝奇譚。