あらすじ
剣侍:剣主の側に仕え、その身辺警護や宝剣の管理を任された側近の侍従。
勇者の剣侍である、竜族のフィル。
勇者のパーティが全滅するのを、すでに八回見てきた。
これが最後の機会だ。
彼女は自らの手で、勇者の行く手を阻むあらゆる障害を取り除くつもりだった。
勇者が最も完璧な姿で、魔王と対峙できるように。
あるいは、それは彼女の思い込みに過ぎない完璧さかもしれない。
あるいは、パーティへの言葉にできない感情なのかもしれない。
またあるいは、剣侍としての当然の責務に過ぎないのかもしれない。
彼女は竜族に残り少ない血脈の一人である。
そして勇者のパーティに、唯一残された……一員でもある。
今、九度目の輪廻。
彼女は再び、出発点に立つ。