あらすじ
俺の人生は、別に失敗ではなかった。
地方国立大学を卒業し、大学院まで進学。理系分野ではそれなりの才能を発揮し、大手企業から内定ももらっていた。
――ただ、俺自身はそれを「成功」とは思えなかった。
東大でもない。
京大でもない。
世界的な研究者でもない。
誰もが羨むような華々しい経歴でもない。
「地方国立大の大学院卒、大手企業内定」
世間から見れば十分立派な経歴だったとしても、俺にとっては“微妙”だった。
そんな学歴とキャリアへのコンプレックスを埋めるように、俺は女遊びにのめり込んだ。
自分は特別な人間なのだと確認するために。
何人もの女性と関係を持ち、適当な言葉を囁き、次々と女を乗り換えていく。
そしてある日――。
自分が複数の女性に手を出していたことが発覚。
さらに、そのうちの一人との間に子供までできていたことが判明する。
修羅場の末、俺は刺されて死亡した。
……はずだった。