あらすじ

夜の学校で、ひとりの少女に出会った。 白いブラウス。暗い赤のスカート。裸足。 名前を覚えていない彼女を、日和は「メア」と呼ぶことにした。 廊下に並ぶ白い輪。 片方だけの古い赤い靴。 写真には映らないもの。 昨日とは少しだけ違っている家族の記憶。 「遊ぼ」 「いいよ」 始まりは、ただのけんけんぱだった。 けれど白い輪は学校を越え、家へ、街へ、そして人々の日常そのものへ入り込んでいく。 怪異とは何なのか。 向こう側へ行くことは、本当に不幸なのか。 帰ってくることだけが、本当に正しいのか。 高校三年生だった日和はやがて大人になり、かつて恐れられた怪異が社会の中で「普通」になっていく時代を見届けていく。 これは、怪異を倒す物語ではない。 人間と怪異が出会い、互いを知り、 「帰る」「行く」「今日はやめておく」を、自分で選べるようになるまでの物語。 そして今日も、どこかで二人分の足音がする。 コッ。コッ。パ。

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カクヨム
カクヨム2026/09/01
  • 現在の作品赤靴さんは、今日もいる。