あらすじ
生まれた場所で、命の価値は決まるのか。
同じ空の下にありながら、決して交わることのない二つの世界。
青い空の下で生きる者たちは、自由と豊かさを当たり前のものとして享受していた。
その一方、黒い空に閉ざされた世界では、人々が奴隷のように扱われ、名前さえ奪われながら生きていた。
そこでは、人の価値は生まれた瞬間に決められる。
正義を掲げる者。
それを偽善と呼ぶ者。
自由を求める者。
そして、自由など最初から存在しないと諦めた者。
二つの世界の境界で、一人の男が「命の価値」に疑問を抱いたことから、すべてが動き始める。
やがて小さな反抗は、世界そのものを揺るがす戦争――
「成裏上戦争」へと変わっていく。
誰が正義で、誰が悪なのか。
誰かを救うためなら、誰かを犠牲にしてもいいのか。
戦いの果て、空を見上げた者たちが知るのは、
この世界に隠されていた残酷な真実だった。
死んだ者に、空は選べない。
だからせめて――
弔いは、空の上で。