あらすじ
十八歳の青年、榊宮朔継は、ある日突然その生涯を終えた。
しかし、彼の魂は消滅しなかった。
創世の女神ゲネシスヴァによって救われた朔継は、新たな身体と、いくつもの規格外の力を与えられる。
そこに使命はなかった。
魔王を倒せとも、世界を救えとも言われない。
「好きに生きなさい」
女神が与えたのは、それだけだった。
そして朔継が持っていたのは、死の瞬間まで使っていた一台のスマートフォン。
その中には、地球の知識、書籍、地図、設計図、農業技術、工業技術、そして地球上の物品を召喚できる謎の機能――《EARTH ARCHIVE》が存在していた。
車も呼べる。
食料も呼べる。
機械も呼べる。
家も造れる。
道路も、鉄道も、港も造れる。
しかも、世界には人間すら存在しない広大な未開の大地が残されていた。
朔継はそこで決める。
「……まずは、家を建てるか」
これは、世界を救う英雄の物語ではない。
一人の青年が、地球の知識と召喚能力を使い、誰もいない大地から一つの文明を築いていく物語である。