あらすじ
概念とインクが万物を規定する彩層世界。
狼のクルル、カリル、そして鷹のテナルディエを従えて旅をする放浪のアニマルテイマー・ミナモは、立ち寄った城塞都市カルディナの導管破断事故と都市封鎖に巻き込まれてしまう。
手持ちの貴重なインクを温存すべく、商会から持ち去られた未定義原石の回収依頼を引き受けたミナモだったが、地下暗渠の最深部で帝国査察部の白銀執行部隊、そしてスラムの反乱軍と三つ巴の対峙に陥る。
買収まがいの安価な通行手形で事態をもみ消そうとする帝国査察官ヴァルター。
その傲慢な値踏みに対し、ミナモが胸元のペンダントの『楔』を解いた瞬間、連れていた狼たちは地下を圧する伝説の神獣『フェンリル』へと姿を変貌させた――。
「で? まだ安く買い叩くつもり?」
感情論の反乱には与さず、冷徹に帝国のルールと特権を毟り取る。
圧倒的な武威と実利主義を武器に過酷な世界を渡り歩く、孤高のテイマーの放浪譚。