あらすじ
農作業ができず、農具を持てば怪我ばかり。村で穀潰し扱いされている青年キーガンは、周囲から見放された存在だった。
しかし彼には秘密があった。納屋に眠っていた難解な魔導書を遊び感覚で読み解き、夜な夜な高度な魔法を独学で身につけていたのだ。
ある日、文字が読めるキーガンは王都からの知らせを解読する。それは一万人が受験して合格者はわずか五人という、超難関の宮廷魔導師選抜試験の公示だった。
両親から王都見物のついでに受けてみろと勧められ、彼は軽い気持ちで記念受験を決意する。あくまで旅が目的であり、試験はついでに過ぎない。
だが、彼が独学で極めた魔法の腕前は、本人が自覚していないだけで常識を遥かに超えるものだった。
エリートたちが集う試験会場に、田舎からやってきた独学の魔法使いが足を踏み入れた時、果たして何が起こるのか。周囲の度肝を抜く無自覚な成り上がりが今、幕を開ける。