あらすじ
暴君だった父の死から二年。
グレイフォード伯爵家を継いだレグルスは、自由に生きるため、そして金も権力も欲しいという私利私欲のために、脅迫、買収、裏取引――あらゆる悪事へ平然と手を染めていた。
ところが、領民を使い潰さず、悪徳商人や腐敗役人を自分の利益のために潰していた結果、なぜか「先代とは違う名君」と勘違いされてしまう。
「……まあ、使える勘違いなら利用するか」
そんなある日、レグルスの悪事を王国屈指の才女である王女に見抜かれてしまった。
罪を裁かれるか、その悪知恵を使って腐った王国を立て直すか。選択肢などない。
「綺麗事だけで国が良くなるなら、とっくに良くなってる。悪には、それより質のいい悪をぶつければいい――俺みたいにな」
王国内の腐敗貴族、悪徳商人、奴隷商、裏社会。やがては国境を越え、他国の悪党たちまで。
これは、ただ好き勝手に生きたい悪徳貴族が、王女にこき使われながら悪を食い潰し――なぜか王国まで立て直してしまう物語。