あらすじ
「先輩。私と付き合ってください」
俺ー桐谷拓海≪きりたにたくみ≫は、放課後の文芸部室で、後輩の小日向栞≪こひなたしおり≫から突然そう言われた。
「……俺のこと、好きなの?」
「いえ」
「じゃあ、なんで付き合うんだよ」
どうやら告白ではないらしい。
小説家を目指してラブコメを書いている栞には、一つ大きな悩みがあった。恋愛を題材にしているのに、自分には恋愛経験がまったくないのだ。
そんな彼女に、俺は以前、軽い気持ちで言った。
「だったら、一度誰かと付き合ってみれば?」
まさか、その言葉を本当に実行するとは思わなかった。
しかも、相手に選ばれたのはなぜか俺。
期間は三か月。
デートも、手を繋ぐのも、恋人らしいことはすべて小説を書くための“取材”。
ただし――
【本気の恋愛感情は禁止】
こうして始まった、恋愛経験ゼロの後輩との三か月限定の偽装恋愛。
小説のための“取材”から始まる青春ラブコメ。