あらすじ

幼いころから互いの欠けた部分を補い合ってきた澪と遥。高校二年の冬、雪の降る裏山の展望台で、二人は「七つの山を登ろう」と約束する。 しかし、六つ目の山を目前にして、遥は澪の前から姿を消した。死なない。ケガもしない。ただ、言えなかった事情と、越えられない時間が二人の間に生まれた。 残された澪は、二人分の約束を背負い、一人で山を登り続ける。やがて彼女は、山のふもとに小さな宿「七つ灯り」を開く。誰かの帰りを待つ場所を。遠くで母親と向き合い、写真家として生きた遥は、四年後、差出人不明の写真集を送ってから、澪の宿の前に立っていた。 「七つ目の山、まだ一緒に登る?」「ううん。もう一人で登れる。——だからこそ、今度は一緒に行きたい」 約束は、同じ道を歩き続けることじゃない。違う道を歩いても、帰りたい場所を忘れないことだ。 雪の降る別れから春の再会、そして燕岳の頂上まで。「帰る場所」とは何かを問う、切なくて温かい、大人の恋と再生の物語。

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エブリスタ
エブリスタ2026/08/31
  • 現在の作品七つ目の山で、また会えたら