あらすじ
魔界、神界、人間界。
三つの世界では、それぞれ今日も誰かが働いている。
魔界では、魔王軍の総務部に所属する神園佑が、増え続ける戦費と無茶苦茶な経費申請書を相手に、今日も必死の経費削減。
神界では、鬼久保はるかが、神から届く曖昧すぎる指示書を読み解きながら、休むことなく奇跡を起こし続けている。
そして人間界では、離婚調停官の中谷勘案が、アンドロイド夫婦から持ち込まれる人間には理解不能な離婚理由を、国家資格を持つ調停官として真面目に処理していた。
三人に共通することがある。
自分たちの仕事が、神と魔王の戦争に影響していることを誰も知らない。
魔界の経費削減が戦場を左右し、
神界の奇跡が人間界を微妙に変え、
人間界での調停結果が、いつの間にか戦争の均衡を動かしていく。
その一方で、本人たちはいたって真剣に仕事をしている。
魔王軍と神軍が壮絶な戦いを繰り広げる中、魔界では予算会議が行われ、神界ではブラックな勤務が続き、人間界では今日も奇妙な夫婦が離婚調停を申し立てる。
世界の命運を握っているのは、英雄でも勇者でもない。
ただ、それぞれの持ち場で仕事をしている三人だった。
これは、神魔戦争の裏側で繰り広げられる、
三つの世界の「普通の仕事」と、少しだけおかしな日常の物語。
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