あらすじ
魔法と魔導工学が発展した世界。
王都アステリアで、Sランクパーティ《暁の威光》を支えていた青年カイトは、ある日突然、仲間たちから追放を言い渡される。
理由は――無能だから。
剣も魔法も使えず、戦闘では何の役にも立たないポーター。
それが、仲間たちが下したカイトへの評価だった。
だが、彼らは知らなかった。
カイトがこれまで行っていたのは、ただ荷物を運ぶことではない。
武器のマナ伝導率を極限まで高め、魔法の消費効率を改善し、仲間たちの魔力を戦況に応じて再配分する。
彼は、最前線で戦う者たちの力を最大限に引き出す《魔導工学者》だった。
カイトが去った直後、《暁の威光》の聖剣は輝きを失い、魔力回復は遅れ、パーティの戦闘能力は急速に低下していく。
一方、すべてを失ったカイトは、王都の裏路地で一人の少女と出会う。
少女の名はリセ。
彼女もまた、冒険者たちから《無能》と呼ばれ、パーティを追放された召喚士だった。
彼女の召喚獣は、わずかな攻撃力しか持たない小さなスライム――ポポ。
しかし、カイトが《構造解析》でリセの召喚術式を調べた瞬間、驚愕の事実が判明する。
リセが無能なのではない。
彼女の魔力は、既存の魔法理論では制御できないほど高出力だったのだ。
膨大な魔力を受け止められない術式が暴走し、エネルギーを無駄に漏らしていただけ。
ならば――最適化すればいい。
カイトの魔導工学と、リセの未知なる召喚術。
二つの力が組み合わさった瞬間、最弱だったスライム・ポポは、桁外れの戦闘能力を秘めた存在へと変貌する。
る《謎のシステム》。
1000の迷宮をすべて攻略したとき、一体何が起こるのか。
これは、世界から《無能》と捨てられた二人が、最弱のスライムを最強へと変え、1000の迷宮を攻略しながら世界の常識を覆していく物語。
《無能》だからこそ見える世界がある。
《最弱》だからこそ到達できる領域がある。
――魔導工学者カイトの《最適化》が、世界の理を書き換える。
攻略済み迷宮――1/1000。
二人の《世界再設計》が、今始まる。