あらすじ
『許嫁が、全国からやってくる。』
「蓮、お前には許嫁がいる」
高校生・桜井蓮が父親から突然告げられたのは、まさかの婚約話だった。
しかも相手は――北海道からやって来た雪村つらら。
「ずっと、桜井くんを探していました」
蓮のことを何年も記録し続けていた、静かで一途な少女だった。
ところが翌日には、沖縄から二人目の許嫁・真南風渚が現れる。
「蓮、覚えてる? 小三の夏、一緒に海で遊んだよね!」
つららとは正反対の、明るく距離感ゼロの少女。
さらに三人目は京都から。
花山院家の令嬢・澪は、蓮自身も忘れていた幼い頃の記憶を正確に語り、こう告げる。
「あなたのお父様に、命を助けていただいたんです」
そこで蓮は気づき始める。
北海道。 沖縄。 京都。
バラバラに見えた「許嫁」という約束には、すべて父親が関わっていた。
父は仕事で全国を飛び回る中、行く先々で人を助け、その縁を子供たちの「約束」として残していたのだ。
――そして父親には、まだ蓮に話していない秘密がある。
「お前の許嫁、三人だけだと思ってるだろ?」
「……違うのか?」
日本中から次々と現れる、個性豊かな許嫁たち。
記録する北海道の少女。 探し続けた沖縄の少女。 記憶を抱えていた京都の令嬢。
そして、まだ見ぬ全国の少女たち。
これは、突然始まった「許嫁ラッシュ」に振り回されながら、父親が残した人との縁と、自分自身の過去を知っていく少年の――
全国縦断・許嫁ラブコメディ。