あらすじ
かつて、七十人近いメンバーを率いたレディースチーム――Rose girls。
その総長・日高樹里は、ある日突然、仲間たちの前から姿を消した。
残された副総長・櫻井陽菜はチームを守ろうとするが、樹里と、二人を支えていた美園のいない場所をまとめることはできず、Rose girlsは解散する。
それから四年。
過去を引きずったまま定職にも就けずにいた陽菜は、姉に勧められ、島川不動産へ入社する。
慣れない制服。初めての事務仕事。誰も自分の過去を知らない職場。
今度こそ普通の人生を始められる――そう思っていた陽菜が営業部で再会したのは、髪を整え、丁寧な言葉で働く、かつての総長だった。
「……総長?」
「人違いですよ」
会社では、仕事のできる先輩と元気な新人。
二人きりになれば、総長と副総長。
過去を隠して普通のOLを装う二人の周囲には、真面目な同僚、噂好きの後輩、不器用な恋、そして置いてきたはずの昔の仲間や因縁が、少しずつ集まり始める。
特攻服を脱いでも、あの頃の絆も生き方も、簡単には消えてくれない。
これは、強く生きることしか知らなかった女性たちが、仕事を覚え、誰かを愛し、愛されることを知り、それぞれの帰る場所を見つけていく物語。