あらすじ
舞踏会の夜、ガラスの靴を手がかりに王子から見つけ出されたエラは、夢のような結婚式を挙げた。これで灰かぶりの暮らしは終わり、愛するヘンリー王子と幸せに暮らせるはずだった。
ところが結婚翌日の午前五時、エラを待っていたのは、冷徹な筆頭儀典長マグダレーナ公爵夫人による過酷な王女教育だった。食事の作法、歩き方、発声、外国語、王室史――失敗すれば、平民出身の王子妃を追い出そうとする貴族たちに隙を与えてしまう。
社交界では笑顔に隠された皮肉を浴び、夫には苦労を理解してもらえない。そんななか、慈善施設を訪れたエラは、貧しい子供たちへ届けられるはずの寄付金が不正に奪われていることに気づく。かつて水汲みや買い出しを任されていた彼女には、豪華な帳簿の奥に隠された不自然な数字が見えていた。
協力者となったのは、冷徹な宰相と、かつて自分をいじめていた義姉アナスタシア。やがて寄付金の横領は、エラの失脚と王子の立太子阻止を狙う陰謀へつながっていく。
守られるだけのシンデレラでは、国も愛する人も守れない。エラはガラスの靴を脱ぎ捨て、働き続けた自分の足で宮廷の罠へ立ち向かう。
これは「めでたし、めでたし」の翌朝から始まる、灰かぶりの娘と未熟な王子が、本物の王太子夫妻になるまでの奮闘記。