あらすじ

一度目の人生で、彼は「存在しない人間」だった。 日本で名もなき特殊工作員として、潜入、情報収集、破壊工作、人質救出を行い、任務の果てに死亡。 そして剣と魔法の世界へ、レオンとして転生した。 今度こそ家族を得た。 だが生後半年。 両親は帝国兵に殺された。 それから二十七年。 レオンは、両親を殺した帝国の中にいた。 偽名はルドルフ・ベルン。 剣術評価最低。 魔法評価最低。 仕事は清掃、荷物運び、軍靴磨き。 三年間、無能な帝国兵を演じ続けた。 すべては、帝国が使用している「禁止毒」の証拠を掴むため。 そして潜入したその日から、脱出日時は決まっている。 三年後、午前零時。 任務に成功していても。 失敗していても。 何一つ掴めていなくても。 その時間だけ、仲間たちが帝国国境に「帰り道」を作る。 潜入最終日。 ついに禁止毒の証拠を手に入れたレオンだったが、脱出途中、存在しないはずの地下牢で一人の女を発見する。 帝国最高の大回復魔道士、エレナ・アルフォード。 「なんであんたがここにいる」 「治したからです」 「誰を」 「帝国が、治療してはならないと命じた人々を」 残された時間は、あと僅か。 証拠だけなら持ち帰れる。 彼女を連れていけば、間に合わないかもしれない。 レオンは一度牢を離れ――戻った。 「走れる?」 「……はい」 「じゃあ来い」 これは、一度目の人生では誰にも待たれなかった男が。 三年ぶりに、家へ帰る物語。

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小説を読もう2026/08/31
  • 現在の作品転生した元特殊工作員、両親を殺した帝国に三年間潜入する ~無能兵を演じて禁止毒の証拠を盗むはずが、帝国最高の大回復魔道士まで連れて帰ることになりました~