あらすじ
【あらすじ】
三千年の時を生きる伝説の大魔女、アンミラ・カラミティ・エバーナイト。
千年以上の隠遁生活ですっかり人肌恋しくなった彼女は、若き少年少女たちの奔放な感情にもう一度触れようと、十五歳から十八歳の生徒が通う魔法学園への編入を申し出た。
しかし、さすがに三千歳――見た目も三十代半ばの女性を生徒として迎えるわけにはいかない。学園長ルイスが難色を示すと、アンミラは魔法で十五歳の少女に姿を変え、「コーデリア・クラウス」と名乗って微笑んだ。
「これなら問題ありませんよね?」
そうして強引に編入を果たした“ココ”は、上品で品行方正、魔法の腕も規格外。ところが彼女には、喧嘩や恋模様など、人間の心が大きく動く光景を見るのが大好きという困った悪癖があった。
編入初日に友人となったお人好しのルミリア、彼女を目の敵にする努力家のジュリ、優秀だが無鉄砲なレナード、その親友で生真面目なヴィクトール。
ココは個性豊かなクラスメイトたちの悩みや対立に首を突っ込み、学園生活を面白半分にかき回していく。
そんななか、学園の周囲では魔族の影が動き始めていた。
人間の青春を楽しみたい三千歳の大魔女による、騒動だらけの学園生活が幕を開ける!
ルミリア「なんか壮大なあらすじだね」
ココ「こういうのは盛れば盛るほどいいのです」
ジュリ「いや、言うほど盛ってなくない?」
レナード「むしろだいたい事実なことの方が怖いんだが」
【主な登場人物】
◆アンミラ・カラミティ・エバーナイト / コーデリア・クラウス(ココ)
本作の主人公。三千年の時を生きる伝説の大魔女で、またの名を「常夜の王」。
強大な魔物や魔族さえ圧倒的な魔法で蹴散らし、存命でありながら数々の歴史的事件に名を残している。
およそ千年前から人里を離れて暮らしていたが、長い隠遁生活の末に人肌恋しさを覚え、人間の感情にもう一度触れるため魔法学園への編入を決意した。
本来は三十代半ばほどの妖艶な女性だが、学園では魔法によって十五歳の少女「コーデリア・クラウス」に擬態し、“ココ”と名乗っている。
ココの姿では、やや小柄で、ゆるく波打つ栗色の髪にリボン付きのベレー帽を身につけている。上品で気品ある少女に見えるが、喧嘩や恋模様など「人間の心が大きく動く光景」を見るのが大大大好きという悪趣味の持ち主。
クラスメイトの悩みや対立を見つけると、面白半分に首を突っ込まずにはいられない。
◆ルミリア・ハーベスタ
魔法学園に通う一年生。
幼いころ、魔物に襲われたところをアンミラに救われたことから彼女に憧れ、魔法使いを志した。ココの正体が憧れのアンミラ本人とは知らず、編入初日に彼女の最初の友人となる。
ほんわかした性格で、筋金入りのお人好し。ココの暴走に振り回されながらも、本人はそれなりに楽しんでいる。
魔法使いの家系に生まれたわけではなく、魔法の腕前は同世代の生徒に比べてやや劣る。それでもアンミラのような大魔法使いになることを夢見て、努力を続けている。
◆ジュリアナ・ヘンリエッタ(ジュリ)
魔法学園に通う一年生。アンジュ、シンディーという二人の生徒とよく行動をともにしている。
粗暴で高慢な態度が目立つ一方、魔法使いとしての姿勢は非常にストイック。一流の魔法使いになるための鍛錬を惜しまず、伝説の魔女アンミラを理想の魔法使いとして尊敬している。
それだけに、実力も覚悟も伴わないまま「アンミラのような魔法使いになりたい」と夢を語るルミリアが許せず、彼女を目の敵にしている。
努力家としての誇りは本物だが、それを他人へ押しつけてしまうことが最大の欠点。
◆レナード・エルドリック
魔法学園に通う一年生。
逆立った赤い髪と、背中に担いだ大剣が特徴。成績は学年上位で、容姿にも恵まれているため周囲から注目されており、学園内には多くのファンがいる。
大剣へ炎をまとわせて戦う近接戦闘を得意とし、攻撃力では同学年の生徒たちを大きく上回る。
不遜な態度が目立つ一方、性格は年相応に無邪気で無鉄砲。正義感が強く、誰かを助けるためなら自分を危険にさらすこともためらわない。
ココの規格外の実力に早くから疑問を抱き、本当に十五歳なのかと疑い始めている。
◆ヴィクトール・ハヴォック
魔法学園に通う一年生。
整えられた緑色の髪と眼鏡が特徴。制服を着崩して大剣を担ぐレナードとは対照的に、服装や立ち居振る舞いを常に正している。
結界や拘束など、敵の動きを制御し、仲間を守る魔法を得意とする。単純な攻撃力ではレナードに一歩及ばないが、防御や集団戦では高い能力を発揮する。
レナードの親友であり、暴走しがちな彼をたしなめる役目を担っている。レナード以上の正義漢だが、同時に規律を重視する現実主義者でもある。
危険を承知で行動を起こすレナードとはたびたび対立するものの、その根底には親友を失いたくないという思いがある。