あらすじ
「エルヴィラ・フェルン。聖女ミレーユを害した大罪により、処刑を申し渡す」
婚約者だった王太子にそう告げられ、公爵令嬢エルヴィラは、無実のまま断頭台へと消えた――はずだった。
けれど。気がつけば、彼女は三ヶ月前の朝に、立っていた。
すべてを覚えている。偽聖女ミレーユの企み。王太子の裏切り。そして――たった一人、剣を抜いて自分を庇い、共に散っていった、氷血の騎士団長テオドールのことも。
前世では、彼の想いに、最期の瞬間まで気づけなかった。
今度は、違う。私は、すべてを知っている。
偽聖女がどんな罠を仕掛けるのかも。王太子がいつ裏切るのかも。そして、この命を懸けて私を守ろうとした人が、本当は誰だったのかも。
「今度は、あなたたちが破滅する番ですわ。――そして今度こそ、あの人の手を、取ります」