あらすじ
病床の父に代わり、北の辺境伯領を預かる令嬢アメリア。
彼女が雪道で救ったのは、婚約破棄の断罪劇によって王都を追われた元侯爵令息レオンだった。
社交界では「冷血漢」、王都では「役立たず」と切り捨てられた彼は、誰も気づけない数字の異常を見抜く帳簿の天才。
アメリアは同情ではなく、その能力に仕事と席を与える。
声が小さすぎる記録係。
魔力は弱いが、安全な暖房具を作れる職人。
「臆病者」と呼ばれた、全員を生還させる道を選べる元騎士。
金の流れを追える会計係。
王都で捨てられた者たちを集めた小さな「再任用室」は、やがて北方七領から消えた冬越し金、偽装認証された暖房器具、救援物資を食い物にする財務院の不正へたどり着く。
だが、動かせない証拠を握った彼らに返ってきたのは、再任用室の業務凍結命令と備蓄の差し止めだった。
迫る大寒波。閉ざされる街道。凍え始める王国。
剣ではなく帳簿を。
反乱ではなく契約を。
権力者にも書き換えられない記録と、実際に救われた人々を証拠に、アメリアとレオンは腐敗した制度そのものへ挑む。
これは、捨てられた人々が働ける席を取り戻し、王国が誰も捨てずに済む仕組みを作るまでの、再雇用×お仕事×不正追及ファンタジー。
そして、仕事で隣に立ち続けた二人が、人生でも互いを選ぶ物語。
※アカウント削除による再掲です。タイトルを変更しています。
🔳前アカウントでいただいたレビューコメント
★★★ Excellent!!!
「数字だけを信じる男が、辺境の冬を変え始める」
雪の中で台帳を抱き締める冒頭から惹き込まれました。恋愛の評価ではなく仕事ぶりで人を見極めるアメリアの姿勢が気持ちよく、数字に誠実なレオンの魅力も自然と伝わってきます。小麦三十七袋という具体的な成果が物語を大きく動かし、この二人なら辺境をどう変えていくのか続きを読みたくなりました。
★★★ Excellent!!!
「追放された天才は、数字で人を救う。」
婚約破棄で「無能」と烙印を押された青年。しかし、彼が命を懸けて守っていたのは宝ではなく、一冊の備蓄台帳でした。
派手なざまぁや俺TUEEEではなく、「数字」と「事実」で領地を救っていく展開がとても新鮮です。主人公は感情表現こそ苦手ですが、膨大な台帳から誰も気付かなかった異変を見抜く姿は圧巻。その能力を見抜き、「救う」のではなく「雇う」と決断するアメリアも非常に魅力的でした。
王都では欠点とされた人材が、辺境では適材適所で輝いていく流れも読んでいて気持ちが良く、「人は場所次第で価値が変わる」というテーマが自然に伝わってきます。
丁寧な積み重ねで信頼を築きながら、領地経営と冬の危機、そして王都の思惑が交差していく今後も楽しみです。数字で人を救う異色の領地経営ファンタジーを読みたい方におすすめします。
★★★ Excellent!!!
「面白い、がリアル貴族の物語ではない」
シェークスピア風味の群像劇。
ハムレットかリア王か。
リアル貴族物語を期待すると宜しくない。
舞台上演を想像しながらだと楽しめます。(^-^)v
★★★ Excellent!!!
「面白かった」