あらすじ
気づいたら、悪役令嬢になっていた。
しかも婚約者は美形の第一王子。学園には眉目秀麗な攻略対象たちがずらり。……らしい。らしい、というのは、アリシアがそのゲームを一度もプレイしたことがないからだ。
前世の記憶はあるのに、肝心のシナリオも攻略法も断罪イベントの中身も、頭の中はきれいさっぱり空っぽ。あるのは「このままだと処刑エンドかもしれない」という不安だけ。
だったら、せめて嫌われないように――そう思って、悪役令嬢らしく振る舞うのをやめて、素のまま優しく過ごすことにした結果。
「最近、笑うようになったな」
なぜか婚約者の様子がおかしい。なぜか学友たちの視線が甘い。なぜかヒロインらしき少女まで懐いてくる。
攻略情報ゼロの令嬢が、知らないうちに全員の心をかすめ取っていく――出会い方を知らないまま始まる、無自覚シンデレラストーリー。