あらすじ
別題【前花さんの本当は俺しか知らない】
高校二年のGW明け。初めての席替え。俺の隣の席になったのは、学校で一番可愛いと言われている女子だった。
彼女の名前は前花久里(まえはなくり)。容姿端麗で静謐可憐。唯一の欠点をあげれば身長がものすごく低いことだけど、それも男子からすれば庇護欲をそそる愛くるしさという美点にたちまち変じてしまう。
まとめると、前花久里は一番小っちゃくて可愛くて、一番きれいでモテて、まさに一番というべき美しい花で……。
そして誰より一番、クラスのみんなから距離を置かれていた。
理由は、悪い噂が絶えないから。
「ねえ知ってる? 前花さん、告白されたら誰とでも付き合うって」
「十股してたって本当? 流石に嘘だよね」
「こないだなんて渋谷のラブホテル街で男の人と歩いてたとか……」
「……やば。清楚なフリしてやってることえぐくない? ビッチじゃん」
……でも、クラスのみんなは彼女の正体を知らない。
前花さんの本当は、俺しか知らない。
これは同級生の意外な素顔を知ってから始まる、好きだけど付き合わない、寸止めでズブズブな信愛の物語。