あらすじ
かつて日本中の子供たちを熱狂させた特撮番組――
『戦隊ヒーロー エレメンタリーファイブ』
怪人から人々を守る五人のヒーローは、救急救命士の赤城望にとって憧れの存在だった。
「大丈夫だ! 俺がいる」
しかし現実では、救えない命がある。
何者かになりたい。
誰かを救える人間になりたい。
理想と現実の間でもがく二十四歳の望は、ある日、人間の身体が異形へと変貌する原因不明の奇病を目の当たりにする。
現れた怪物は、なぜか二十年前の『エレメンタリーファイブ』に登場した“怪人”と酷似していた。
そして怪人に襲われた望を救ったのは
――腹の出た、冴えない中年男。
男の名は、渋谷一。
怪人と戦うたび、その身体は少しずつ人間ではないものへと変わっていく。
やがて望は知ることになる。
怪人は実在する。
かつてヒーローも実在した。
そして、自分が子供の頃に夢中になっていた『エレメンタリーファイブ』は――
フィクションではなかった。
これは、かつて「最強」だった英雄と。
ヒーローに憧れながら、何者にもなれなかった青年が出会う物語。
そして――
「最強のヒーローとは何か」を巡る、英雄たちの物語。