あらすじ

「よし、開店だ」 「押忍!」 いつも通りの開店。 いつも通りの仕込み。 いつも通りの二郎系ラーメン店。 ――のはずだった。 シャッターを開けた先に広がっていたのは、アスファルトも電柱もない江戸の町。 店ごと江戸時代へタイムスリップしてしまった店主・佐伯玄司と、二郎好きの歴史オタク助手・新田悠真。 電気もない。 ガスもない。 水道もない。 仕入れ先もない。 それでも、仕込んだ豚も麺もスープもある。 なら、やることは一つ。 「今日中に全部出すぞ」 「……営業するんすか?」 「当たり前だろ」 二郎を愛し、その作り方をすべて頭に叩き込んだ店主と、 江戸の知識だけは無駄に豊富な助手。 最初は珍しがられるだけだった一杯は、やがて江戸っ子たちの胃袋を掴み、 職人を動かし、商人を巻き込み、姫君まで列に並ばせていく。 豚がないなら探す。 麺が作れないなら作らせる。 醤油が合わないなら、もっと合うものを作る。 商売敵が文句を言うなら―― 「とりあえず一杯食ってください」 歴史が変わる? そんなことより、今日も店を開ける。 これは、江戸時代に二郎系ラーメンを根付かせてしまった男たちの、 腹いっぱいで少しだけ歴史が狂う、グルメタイムスリップコメディ。 「ニンニク入れますか?」 ――その一言から、江戸の食文化が変わり始める。

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カクヨム
カクヨム2026/08/30
  • 現在の作品江戸に二郎は早すぎる 〜押忍!と開店したら店ごと二百年前でした〜