あらすじ
広大なシオン砂漠の隣に位置する、多種多様な民族を許容する成熟した国家、サーカンダラ帝国。
帝国の最高名誉である、帝国史大編纂室への人員の補充を目的として、帝国幹部候補生学校・ダフネオ学舎の募集が
行われることとなった。
合格者は卒業後、帝国史編纂調査団としてシオン砂漠を旅するなど、重要な任務を任されることとなる。
入学試験に挑んだ19歳のイギーは、その結果に絶望していた。
没落貴族のカウディッキ家出身のイギーは、学費の全額免除を受けられる主席合格を目指していた。
しかし、イギーは次席合格、そして、主席の欄には「アッシュ=ローワン」という聞き慣れない名前があった。
主席合格を果たせなかったイギーは、嫌悪する叔父のダファーディー=カウディッキに学費を借りる羽目になる。
落ち込むイギーだったが、同じく入学試験に合格した幼馴染のアンドラに励まされ、今度は学費が全額返還される主席卒業を目指そうと心に決める。
試験の合格者は、皆、ダフネオ学舎の寮に住み込み、学生生活を送らなくてはならない。
イギーと同室になったのは、主席合格だったアッシュ=ローワンだった。
アッシュ=ローワンは、呂色の短い髪と褐色の肌、奥二重の涼しい目元に柳鼠色の瞳をした、寡黙な男だった。
挨拶もままならないほど素っ気なく、さらに人の上げ足を取るような態度を取るアッシュに、イギーは辟易する。
授業が始まろうとする頃、ほぼ満点で入試を合格したと噂されているアッシュが何故か、イギーに教科書の
「読み聞かせ」をしてくれないか?と言い出して…。