あらすじ
侯爵令嬢ロゼリアは、代々「毒喰らいの血」を継ぐ一族に生まれた。どんな猛毒にも耐性を持つその体質ゆえ、彼女は王太子ジークハルトの婚約者――実質的な毒見役として宮廷に上がることになる。
冷徹と噂される王太子は、ロゼリアにも事務的な態度を崩さない。「私は道具として選ばれただけ」――そう思い込む彼女に、王太子の異母兄レオンハルトだけが優しく寄り添う。
だがある晩餐会で、料理に仕込まれた毒にロゼリアがいち早く気づいたことをきっかけに、事態は動き出す。「もう毒見をするな」と突き放すジークハルト。その裏に隠された不器用な独占欲に気づかぬまま、ロゼリアは真犯人の正体に迫っていく。