あらすじ
数年前に最後の魔神を倒した英雄は、その後ぱったりと姿を消した。彼は倒した魔神から呪いを受けていて、水をかぶると子どもの姿になってしまう。その姿では自分の力も使えない。それでも彼は一人、生き残った魔物を追って街から街へと渡り歩いていた。
運び屋のアンジェリーナが夕暮れの路地でずぶ濡れの少年に出くわしたのは、そんなときだった。
彼女は自分より軽いものを自在に操れる。荷物を宙に浮かせて運び、杖に跨って空を飛ぶ。ただ、戦う力を持たない自分では英雄の役に立てないと、彼女自身は思っていた。それでも差し出されたその手を取らずにはいられなかった。