あらすじ
屋久島、縄文杉。
二千年とも七千年ともいわれる杉の前で、写真家の尚人と、森林保全の仕事をする澄香は出会った。
トロッコ道を歩き、同じ杉を見上げ、少しずつ距離を縮めていく二人。けれど「撮る人」と「守る人」——価値観の違いが、時折小さな波紋を作る。
東京に戻ってからも、二人の関係は少しずつ形を変えていく。近づいているのか、離れているのか、それは本人たちにもわからない。
全5話。片耳の折れた猫が、いつも二人のそばにいる。
悠久の森と、瞬きほどの人の時間。その対比の中で描く、静かな恋の物語です。