あらすじ
魔王決戦の最中、『幻想の勇者』アゼル・レヴァンネンが謀反を起こした。
連合軍は敗退。
勇者は世界を裏切った。
その報せを受けたアストラン王国第一王女、アリシアは、恩師である彼の裏切りを信じることができなかった。
だが、その夜。
王宮を訪れたアゼルは、彼女自身にこう告げる。
――「俺は世界を裏切った」
そして、彼が別れを告げた瞬間。
アリシアの中から、彼に関する記憶が崩れ始める。
強さをくれた師。
青春をくれた恩師。
何よりも大切だった、ひとりの人。
そのすべてが、存在しなかったことになる。
これは、世界を救うための物語ではない。
世界から忘れられることを選んだ勇者と、最後まで彼を忘れまいとした少女の物語。