あらすじ
「必ず帰るから、待っていてね」
そう手紙に書いた姉エリスは、王立士官学院を卒業したあと、故郷へ帰ってこなかった。
王国から届いたのは、
「特別任務に従事している」という通知だけ。
任務の内容も、居場所も、いつ帰れるのかも明かされない。
十年前――
王国史上最悪の災害《王都北部壊滅事件》の中心で、五歳の少年レインは発見された。
記憶を失った彼を家族として迎えたルーンハート家。
その中でエリスは、何も持たなかったレインに手を差し伸べてくれた、大切な姉だった。
十五歳になったレインは、妹ミリアとともに、エリスが学んだヴァルディア王立士官学院へ入学する。
そこで出会ったのは、班長リリアナ、大盾を扱うアレン、冷静に戦況を分析するセシリア。
五人は《第一班》として、剣と魔法を学び、訓練と実戦任務を重ねていく。
だがその頃、各地では魔獣の異変が増え始めていた。
そして学院を調べるほど、卒業生の記録、三百年前の英雄、王国の歴史に、不自然な空白が見つかっていく。
姉はどこへ消えたのか。
レインはなぜ、あの日生き残ったのか。
そして、王国が守り続けてきた「封印」とは何なのか。
剣と魔法。
五人の仲間による連携。
失われた記録を追う謎。
誰かを置き去りにする答えではなく、全員で帰る道を探す長編ファンタジー。