あらすじ
十八歳のリズが仕事を探すためにやってきたのは、蒸気と歯車の街・グレイヴェル。
宿は三日分。
仕事はまだない。
――なのに、街へ着いたその日、彼女は時計塔に浮かぶ不思議な「青い星」を目撃する。
さらに駅で拾ったのは、片目だけが青い銀色の機械鳥。
その胸に隠されていた紙には、奇妙な言葉が残されていた。
『青い星が消える日に、王の忘れ物は再び光を見る』
そして、三つの数字。
VII ― III ― XI
人懐っこく事件好きな双子の兄・ノアと、冷静な妹・ネリー。
二人に連れられて訪れた《真鍮の駒鳥亭》で、リズは街に眠る古い謎を知ることになる。
百年前に失われた《ブルー・スター計画》。
記録から消えた《王の忘れ物》。
そして、なぜかリズたちの前に現れる灰色のコートの青年。
仕事を探さなくちゃ。
宿代だって心配。
危ないことはしたくない。
それでも――気になってしまったものは、放っておけない。
一度見たものを忘れない記憶力と、ちょっと強すぎる好奇心をお供に、リズは蒸気街に隠された謎を追いかける。
紅茶とスコーン、ときどき百年前の謎。
《真鍮の駒鳥亭》から始まる、少し不思議でちょっとわくわくする、蒸気街の謎解き物語。
――さて、あなたならどうする?