あらすじ
あたしの仕事は、ダンジョン職人。
モンスターを配置して、罠を仕掛けて、ときには新しいフロアを丸ごと作る。
なのに冒険者たちは、攻略動画に探索支援アプリ、便利なチートスキル頼み。
誰もダンジョンそのものに熱く向き合ってくれない。
そんなある日、あたしはダンジョンを管理するモニターの隅で変な奴を見つけた。
眼鏡のモブ冒険者。
特別なスキルもない彼は、紙のノートに一本ずつ通路を書き込み、自らの知恵と足だけでダンジョンを探索していた。
たとえ失敗しても、次の日にはまたやってくる。
気づけばあたしは、出勤するたびに彼を探すようになっていた。
ところがある日、とんでもない業務連絡が届く。
『来週、破壊神さん来るよ』
……やば! このままじゃ、あいつ死ぬじゃん。