あらすじ

俺には、少し変わった習慣がある。 眠ると、別の世界で目を覚ますのだ。 剣と魔法の世界で冒険者になったこともある。 宇宙船に乗って銀河を渡ったこともある。 学園で青春を送ったことも、怪異だらけの街で生き延びたこともある。 夢にしては長すぎて、鮮明すぎる。 そこで出会った人間の名前も、交わした会話も、失敗も、後悔も、目を覚ましたあとまで全部覚えている。 だから俺は、それを小説にした。 ファンタジー。 SF。 恋愛。 ミステリー。 ホラー。 現代ドラマ。 体験した世界が違うのだから、当然ジャンルも違う。 ただ、それだけだったはずなのに。 『またこいつランキングにいるんだけどw』 『ハイファ一位も宇宙SF一位も同じ作者ってどういうことだよ』 『恋愛まで書き始めたぞ』 『待て。このキャラ、別作品にもいなかったか?』 いつしか投稿サイトでは、俺の名前そのものが話題になっていた。 しかも読者たちは気づき始める。 本来なら何の関係もないはずの作品同士に、同じ地名が存在すること。 別の物語で語られた昔話が、他作品では歴史的事件として残っていること。 そして――死んだはずの登場人物が、まったく別ジャンルの物語に姿を見せていることに。 俺が「別々の世界」だと思っていたものは、本当に別世界なのか。 そもそも俺は、どうして眠るたびにそこで人生を送っている? そんな疑問を抱き始めた頃。 今度は、小説の中にいるはずの人間たちの方が――俺を探し始めた。

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小説を読もう2026/08/30
  • 現在の作品某小説投稿サイトの全ジャンル上位に、なぜか全部俺の名前がある ~眠るたび別世界で人生を送り、その記憶を小説にしているだけなんだが~