あらすじ
超AI『彼』によって管理された、少し先の未来。
争いは減り、犯罪は消え、人々は穏やかに暮らしていた。
誰もが『彼』の言葉に自身を委ねるーー『彼』の答えは、迷いを拭ってくれるから。
そんな時代に、宮大工の青年・金剛ジンは取り残されていた。
安く、速く、正確に。
建築さえ自動化され、職人の技など必要とされなくなった世界。
それでもジンは玄能を握る。
「大工舐めんな、こんちくしょう!」
そんな彼の前に、ある日突然、謎の多脚ロボットが降ってきた。
追っ手は、超AIに管理された機械たち。
対するジンの武器は――玄能、鑿、そして受け継がれてきた職人の知恵。
木を組み、石を割り、鉄を穿つ。
やがてジンは知ることになる。
合理化されたこの世界で、消されようとしているのは職人だけではない。
織物、芸術、娯楽――そして、人の心を動かすもの。
これは、時代遅れと切り捨てられた技術を武器に、
合理化されすぎた未来へ一発の『楔』を打ち込む――
職人たちの物語。